東京女子医科大学(東女医大)の小児診療部門は、東女医大病院小児総合医療センターが「研修基幹施設」となり足立医療センター小児科・新生児科、八千代医療センター小児科・新生児科・小児集中治療科を「研修支援施設」として連携することが可能です。これら3病院の総病床数は、200床以上を誇り、関東近隣の国公立こども病院と比べても遜色のない規模です。本院小児総合医療センターの各部門とも、全国規模の学会を主催できるほどの実力と知名度を誇っているため、全国から研修生が集まって来て、今までは各部門に直接入局する仕組みになっていました。ところが、専門医制度の改定により、小児科専門医の資格取得要件が厳しくなり、小児疾患の各分野の診断・治療を万篇なく経験することが求められています。即ち、小児科を志す初期臨床研修終了者においては、特定の分野に興味があったとしても、その部門に直接入局するのではなく、小児科のあらゆる分野を一通り経験できる研修コースに参加する必要があります。足立医療センター、八千代医療センターにおいても総合的な小児科医を育成する後期研修プログラムを動かしています。このような背景から、東女医大小児診療部門は、本院小児総合医療センターが基幹となり、足立医療センター、八千代医療センターと連携した教育プログラムである「東京女子医科大学総合小児研修プログラム」を立ち上げるに至りました。この小児研修プログラムは、下表に示したものを原則とするトータル3年間のコースですが、個人の希望により種々のオプションを持たせる自由度があります。さらに、このプログラムは、血液腫瘍学を専門に研修する東女医大関連病院以外の「研修支援施設」と地域医療を研修するための一般病院である「研修協力施設」における研修も含みます(ローテーション例の図も参照のこと)